主役の作物を、気候から選ぶ
自給を志すとき、つい「何を育てたいか」から考えてしまう。好きな野菜、食卓によく出るもの。けれど実際に畑を回してみると、選定の軸はもう少し手前にある。その土地の気候で、無理なく穫れ続けるかどうかだ。
オクラという選択
オフグリッドで暮らす Grantoffgrid54 氏は、自身のオクラ畑を紹介しながら、オクラをホームステッドの主食級(staple)の作物だと位置づけている。理由として挙げているのは、原産がアフリカであること、そして乾燥に強いことだ。
短い言及だが、選定の理屈ははっきりしている。水をどれだけ与えられるかが不確実な環境では、乾燥耐性は嗜好より優先される。
「好きな作物」と「続く作物」は違う
自給の失敗は、多くの場合ひとつの季節の中では起きない。数年かけて、じわじわ現れる。猛暑の年、雨の少ない年、灌水設備が壊れた年。そういう年に何が残るかが、その畑の実力になる。
乾燥に強い作物を主役に据えるというのは、平均的な年の収量を最大化する選択ではない。悪い年の落ち込みを浅くする選択だ。
自分の土地の「悪い年」を想像する
同じ理屈は、オクラそのものより広く使える。自分の畑で最も過酷になる条件は何か。水か、暑さか、寒さか、風か。その条件に耐える作物が主役の列にいるかどうか。
苗を選ぶ場面は、実は気候への賭け方を決める場面でもある。
あなたの畑が最もつらくなる年、食卓に残るのはどの作物だろうか?