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📡 Signal|DeepSeek が「どれだけ考えさせるか」を選ばせ始めた——賢さは、その都度こちらが決める量になる

DeepSeek が V4-Pro で、思考の量を低・高・最大から選ぶ仕組みを入れた。アプリとウェブにも Expert Mode として来ている。いちばん下は考える工程そのものを外す設定だ。選べるということは、選ばなければならないということでもある。

📡 Signal|DeepSeek が「どれだけ考えさせるか」を選ばせ始めた——賢さは、その都度こちらが決める量になるのイメージ

この記事でわかること

  • 8月13日公開の V4-Pro は、思考の量を低・高・最大の三段階から選べる。アプリとウェブでは Expert Mode から使え、開発者向けの窓口では従来のモデル名のまま呼べる
  • いちばん下の段階は考える量を減らすのではなく、考える工程そのものを外す設定。速さが値打ちになる用件が別枠に置かれた形になる
  • 常に最大に置けば待ち時間と費用が静かに積み上がる。公表されているのは段階の有無であって効果の度合いではないため、自分の用件でどう変わるかは段階だけ変えて試すしかない

DeepSeek が8月13日、V4-Pro を公開した。目を引くのは性能の数字ではなく、使う側に渡された一つのつまみのほうだ。「どれだけ考えさせるか」を、簡単な用件なら低く、日常の作業なら高く、込み入った問題なら最大に、と選べるようになった。しかもこれは開発者向けの設定にとどまらない。アプリとウェブの画面にも、Expert Mode という入口として来ている。賢さが固定の性能ではなく、その都度こちらが決める量になりはじめた、という話だ。

つまみは、どこに来たのか

公式の告知によれば、思考の量を選べるのは V4-Pro と V4-Flash の両方で、段階は低・高・最大の三つ。アプリとウェブでは Expert Mode から使え、開発者向けの窓口では従来のモデル名のまま呼べる。公式の更新記録も、呼び出し方は変わらないと書いている。

モデルカードの言い方では、三つの段階は「考えない」「高く考える」「最大限考える」と説明されている。いちばん下は減らすのではなく、考える工程そのものを外す設定だ。速く返ってくることが値打ちになる用件が、はっきり別枠に置かれている。

公開されている中身も見ておきたい。構成は必要な部分だけを動かす方式で、全体は1兆6000億、一度に動くのは490億とされる。一度に扱える文脈は100万トークン。重みは公開されていて、ライセンスも制約の緩いものだ。ただし総量が総量なので、手元の機械に置いて動かすという話にはならない。触るのは、アプリか開発者向けの窓口を通してになる。

「最大にしておけば安心」は、静かに高くつく

選べるということは、選ばなければならないということでもある。

考える量を増やせば、返ってくるまでの時間は延びる。従量で払っている使い方なら、支払いは処理した量で決まるので、そこにも効く。常に最大に置いておくのは、待ち時間と費用を静かに積み上げる置き方だ。

逆に、低いままで足りる用件も多い。要約、書き換え、定型の返信、調べものの入口。考える量が結果を変えない仕事に、考える時間を払う理由はない。

そして公表されているのは「どの段階があるか」であって、「どの段階で結果がどれだけ変わるか」ではない。自分の用件でどう変わるかは、同じ頼み方のまま段階だけ変えて試してみないと分からない。ここは各自で確かめるしかない部分だ。

使い分けの手数を、どこまで払うか

つまみが増えると、判断も増える。

毎回どの段階にするか考えること自体が小さな手間で、その手間は用件の数だけ積み上がる。現実的なのは、都度決めるのをやめて、自分の中に二つ三つの型を作ってしまうことだろう。この種の頼みごとはここ、これはここ、迷ったらここ、と決めておく。

それでも取りこぼしは残る。難しさは頼む前には分からないことが多い。低い段階で始めて足りずにやり直せば、結局二回払うことになる。最大で始めて余っても、余った分は返ってこない。

もうひとつ、選べるようになったこと自体の副作用もある。これまでは「AIがそう答えた」で済んだところに、「どの設定で聞いたのか」という条件が挟まる。同じ質問でも、条件が違えば返ってくるものは違う。人に見せるとき、自分で見返すとき、その条件を覚えているかどうかで、答えの重みは変わる。

自分がAIに頼んでいることを思い返してほしい。そのうち、深く考えてもらう必要が本当にあるのは、どれくらいあるだろうか?

参照

あなたの暮らしで、最初に試せることは何でしょうか。