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Xiaomi の MiMo-V2.6-Pro、公開モデル首位の重みは MIT ライセンス

Artificial Analysis の総合指標 46 点で公開モデルの首位に立った MiMo-V2.6-Pro。重みは MIT ライセンスで配られたが、手元の機械に載るのは 9B の蒸留版のほうだ。

Xiaomi の MiMo-V2.6-Pro、公開モデル首位の重みは MIT ライセンスのイメージ

この記事でわかること

  • MiMo-V2.6-Pro は Intelligence Index v4.3.2 で 46 点。重みが公開されたモデルの首位で、重みを非公開の Grok 4.7 と同点
  • ライセンスは MIT。商用利用・改変・自己ホスト・再配布に制限がない
  • 主力の起動例は GPU 16 枚を 2 ノードにまたがらせる構成。個人の機械に載るのは約 10GB の 9B 蒸留版で、性能は別物

Xiaomi が MiMo-V2.6-Pro の重みを MIT ライセンスで Hugging Face に公開した。モデルを横断して比べている Artificial Analysis の総合指標で 46 点、重みが配られているモデルとしては首位で、重みを公開していない Grok 4.7 と同じ点数に並んだ。

リポジトリが作られたのは日本時間 9 月 22 日の未明で、小型の MiMo-V2.6-Flash も同時に出ている。上位のモデルの中身が、誰でもダウンロードできる状態で置かれた。ただし手に入ることと、自分の機械で動くことは、この件では別の話になる。

46 点が測っているもの

Artificial Analysis の Intelligence Index は単一のテストではない。今回の版 v4.3.2 は AA-Briefcase v1.1、GDPval-AA v2.1、AutomationBench-AA、Terminal-Bench 4.0、SciCode、Humanity's Last Exam、GDP.pdf、CritPt、AA-Omniscience、AA-LCR v1.1 の 10 種をまとめた合成値で、46 はその総合点を指す。自分が使いたい用途での順位ではない。

同じ v4.3.2 で、前世代の MiMo-V2.5-Pro は 26 点だった。1 世代で 20 点動いたことになる。

MIT が外している制限

重みが配られていても、それで何をしてよいかを決めるのはライセンスのほうだ。公開されていながら商用利用を禁じたり用途を限ったりするものもある。MiMo-V2.6 に付いているのは MIT で、商用利用も改変も、自分のサーバーへの設置も再配布も制限されない。

出ているのは主力の MiMo-V2.6-Pro-RL、小型の MiMo-V2.6-Flash-RL、そして Qwen3.5-9B を MiMo の生成データで追加学習した 9B の蒸留版の 3 つだ。

手元の機械に載るのは、どれか

主力のほうは、机の上を想定していない。総パラメータ 1.02 兆のうち 1 トークンあたり 420 億だけが動く疎な混合エキスパート(MoE)構成で、公式カードが載せる起動例は GPU 16 枚を 2 ノードにまたがらせるものだ。カードにあるのは起動コマンドまでで、必要なメモリ量や毎秒何トークン出るかの数値は書かれていない。自前で立てるといくらかかるかは、読んだだけでは分からない。

実際に個人の機械へ載るのは 9B の蒸留版になる。ggml-org が置いた GGUF 版は、手元の PC で読み込める 1 ファイルにまとめ直したもので、Q8_0 で約 9.5GB、画像と音声を扱う補助ファイルが約 0.6GB。合わせて 10GB 前後で、メモリに余裕のあるノート PC なら射程に入る。

ただし性能は別物だ。公式の評価表で並べると、汎用エージェントの AutomationBench は Pro の 53.1 に対し蒸留版 30.3、Terminal Bench 2.1 は 89.9 に対し 37.1、Toolathlon-Verified は 76.9 に対し 35.2。46 点が手元へ降りてくるわけではない。

9 月 23 日時点で Hugging Face に表示されるダウンロード数も、その落差をなぞっている。主力の Pro-RL が 4,070 なのに対し、9B の GGUF 版は 2 つのリポジトリ合わせて 3 万 8 千を超える。多くの人が実際に落としているのは、首位の重みのほうではない。

試すなら、どこから確かめるか

最初に見るのは自分の空きメモリだ。ggml-org のリポジトリに並ぶファイルサイズと手元の残量を突き合わせれば、試せるかどうかはその場で決まる。より粗い量子化の版が追加されれば 9.5GB より軽い選択肢も出てくるので、同じリポジトリの更新を見ておくといい。

46 という数字を誰かに伝えるときは、Artificial Analysis のモデルページで指標の版を確かめてからにしたい。版が上がれば同じモデルの点数も動く。今は v4.3.2 と表記されている。

ことば

  • オープンウェイト — 学習済みのパラメータ(重み)が配布され、誰でも自分の環境に置いて動かせる状態のモデル。学習データや訓練コードまで公開されているとは限らない。
  • 蒸留 — 大きなモデルの出力を教材にして小さなモデルを鍛える手法。今回の 9B 版は Qwen3.5-9B を MiMo の生成データで追加学習したもので、大モデルそのものを縮めたのではない。
  • 量子化 — 重みの数値の精度を落としてファイルを小さくする加工。GGUF の Q8_0 は 8 ビット相当で、精度の目減りが小さい代わりにサイズはあまり縮まない。

首位の重みが誰にでも配られる時代に、あなたはそれを自分の機械で動かしたいのか、それとも誰かのサーバーから借り続けるのか?

参照

あなたの暮らしで、最初に試せることは何でしょうか。