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テスラの新しい Model 3 と Model Y、停電時に家の電源に

テスラの Powershare Home Backup が新しい Model 3 と Model Y にも広がった。対象は注文日で決まり、2日の前提は1日30kWh。日本の家に当てはめる前に確かめたい点を整理した。

テスラの新しい Model 3 と Model Y、停電時に家の電源にのイメージ

この記事でわかること

  • Tesla Energy が10月6日、新しい Model 3 と Model Y でも Powerwall 3 と組み合わせた Powershare Home Backup が使えると告知。バックアップを2日以上延ばせるという
  • 報道によれば対象は米国とプエルトリコで10月1日より後の注文。2日の前提は1日30kWhで、日本の世帯平均の約3倍
  • 日本で注文した車が対象に入るかは示されていない。テスラ ジャパンのサポートページが次の確認先

テスラのエネルギー部門 Tesla Energy が米国時間の10月6日、クルマの電池を家の非常用電源として使う Powershare Home Backup が、家庭用蓄電池 Powerwall 3 と組み合わせて、新しい Model 3 と Model Y でも使えるようになったと公式 X で告知した。停電のとき、クルマで家のバックアップを2日以上延ばせるという。

9月に Cybertruck で開いた仕組みが、テスラの乗用車に降りてきたことになる。ただし「新しい」には線引きがあり、2日という数字にも前提がある。どちらも、自分の家に当てはめる前に確かめておきたい。

告知の第一報は「テスラ、Model 3/Yでホームバックアップ機能を拡張」で伝えた。9月の Cybertruck の件は「Cybertruck が Powerwall 3 と同時に家を支える。買い足す機器はない」にある。

「新しい」の線引きは、注文した日

Tesla Energy の投稿は「new Model 3 & Model Y with Powerwall 3」とだけ書いている。どの車が「新しい」のかは、投稿の文面からは分からない。

カナダのテスラ専門メディア TeslaNorth が伝えたテスラの注記によれば、対象は米国とプエルトリコで2026年10月1日より後に注文された Model 3 と Model Y だ。基準は製造日ではなく注文日に置かれている。同じ車種でも、それより前に注文した車は、この告知の対象に含まれていない。

家の側にも条件がある。同じ報道によれば、Powerwall 3 に加えて、Universal Wall Connector か Wall Connector 3 のどちらかが要る。9月の Cybertruck のときと同じく、機能が開いたことと、自分の家でいま使えることは、別々に確かめる話になる。

2日の前提は、1日30kWh

「2日以上」という数字について、TeslaNorth はテスラの見積もりの前提を伝えている。米国の一般的な家庭の平均として、1日30kWhを使う想定だ。

日本の家に置き直すと、物差しが変わる。環境省の家庭部門の CO2 排出実態統計調査 (令和5年度・確報値) では、世帯当たりの年間電気使用量は全国平均で3,911kWh。1日あたり約10.7kWhで、テスラの前提の3分の1ほどにあたる。

だから日本ならもっと長くもつ、と読むのは早い。平均は1年をならした値で、暖房や冷房を回し続ける日の値ではない。停電の夜にどの機器を動かすかで、もつ時間は大きく変わる。2日という数字は、貯められる量を米国の平均的な使い方で割ったものとして読むのが正確だ。

日本の Model 3 と Model Y は、まだ外側にある

Powerwall 3 は日本でも8月に販売が始まり、設置は9〜10月以降の見込みとされていた (「テスラ Powerwall 3 の 13.5 kWh は、統計上の戸建1世帯のほぼ1日分だ」)。Model 3 と Model Y も日本で売られている。それでも今回の告知は、報道を見るかぎり米国とプエルトリコの注文に限られている。日本の注文が対象に入るかどうかは、テスラから示されていない。

電気を送電網へ戻す Powershare Grid Support も、同じ報道によれば、引き続き一部の市場の Cybertruck に限られる。家を支える機能と、地域の電力需給を支える機能は、別々の順番で広がっている。

日本でクルマの電池を家で使う仕組みは、これまで V2H と呼ばれ、別の規格の充放電設備の上に作られてきた。テスラの乗用車がそこにどう入ってくるかは、まだ見えていない。

次に見るのは、テスラ ジャパンのサポートページと発表だ。日本で注文した Model 3 と Model Y が Powershare Home Backup の対象に入るかどうかは、そこで最初に分かる。

ことば

  • Powershare — テスラのクルマの駆動用バッテリーを、家の電源として使えるようにする機能。停電中は、充電に使う Wall Connector を通して家の回路へ電気を送り返す。
  • Powerwall 3 — テスラの家庭用蓄電池。1台13.5kWh。日本では2026年8月に販売が始まり、停電への備えと毎日の充放電の両方に使う装置として売られている。

次にクルマを選ぶとき、あなたはそれを移動の道具として選ぶだろうか、それとも停電の夜に数えられる電源として選ぶだろうか?

参照

あなたの暮らしで、最初に試せることは何でしょうか。