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テスラの蓄電池、7〜9月に13.7GWhを導入

テスラの7〜9月期の蓄電池導入は13.7GWh。日本でも Powerwall 3 が8月に発売され、国の補助金の対象に入った。数字の範囲と、家に置く前に確かめたい4点を整理する。

テスラの蓄電池、7〜9月に13.7GWhを導入のイメージ

この記事でわかること

  • テスラの2026年7〜9月期の蓄電池導入は13.7GWhで、前年同期の12.5GWhから約1割増。ただし電力会社向けの大型品を含み、家庭用の内訳は出ていない
  • 日本では Powerwall 3(13.5kWh・最大9.69kW)が8月に発売され、Powerwall として初めて国の補助金の対象になった
  • 価格・補助金の条件・停電時に電気が届く範囲・太陽光の有無は、家ごとに確かめる必要がある

テスラが10月2日、2026年7〜9月期に蓄電池を13.7GWh導入したと発表した。前の四半期の13.5GWh、前年同期の12.5GWhをいずれも上回る。同じ日、テスラの日本法人は家庭用蓄電池 Powerwall 3 を「25秒に1台」のペースで製造していると X で発信した。

電気は電力会社から買ってその場で使うもの、という前提の外側で、ためて使う設備の量が積み上がっている。日本でも Powerwall 3 は8月から買えるようになり、国の補助金の対象にも入った。自分の家に置くかどうかを考える材料が、少しずつそろってきた。

13.7GWh には電力会社向けの大型品も入っている

まず数字の範囲を絞りたい。テスラが米証券取引委員会に提出した資料は、この四半期の蓄電池製品の導入量を13.7GWhとしているが、製品別の内訳は出していない。テスラの蓄電事業には家庭用の Powerwall のほかに、電力会社や発電事業者が使う大型の Megapack がある。13.7GWhは、家庭の壁に付いた電池だけを数えた量ではない。

伸び方は落ち着いている。前年同期の12.5GWhは当時の過去最高として発表された数字で、そこから約1割増えた。前の四半期からは0.2GWhの上積みにとどまる。

それでも、家庭の側の動きは小さくない。「25秒に1台」で1日の秒数を割ると、工場が休みなく動いた場合で1日あたり約3,500台になる。

日本で買える Powerwall 3 の中身

Powerwall 3 は8月3日に日本で発売された。容量は13.5kWh、最大出力は9.69kWで、前の世代の Powerwall 2 の5kWから大きく上がった。太陽光パネルの電気を家庭で使える形に変える装置を本体に内蔵し、東日本の50Hzと西日本の60Hzの両方に対応する。下端から60cmまでの浸水に耐え、塩害のある地域にも置ける。保証は10年だ。

電波新聞によれば、Powerwall 3 は環境共創イニシアチブの機器登録を終え、Powerwall として初めて国の補助金の対象になった。家電 Watch は発売の発表時点で、設置が始まるのは9〜10月以降の見込みと伝えていた。

置く前に確かめておきたいこと

できる話だけでは、置くかどうかは決められない。少なくとも次の4点は、自分の家の条件で確かめる必要がある。

  • 価格: 今回参照した発表と報道には価格の記載がない。工事費を含めた総額は、販売店の見積もりで確かめることになる
  • 補助金: 国と自治体で制度が分かれ、対象機器・申請時期・上限額がそれぞれ違う。家電 Watch は東京都で最大120万円の補助金があると伝えているが、条件は都の公募要領で確かめたい
  • 停電時: Powerwall 3 は停電のときに家へ電気を送れるが、どの部屋のコンセントまで届くかは設置の設計で変わる。13.5kWhで何時間もつかも、冷蔵庫と照明だけか、エアコンまで動かすかで大きく違う
  • 太陽光の有無: 屋根にパネルがない家では、ためる電気は電力会社から買った電気になる。昼の太陽光を夜に回す家と、停電への備えとして置く家とでは、払ったお金の回収の仕方がまるで違う

9月30日に署名されたカリフォルニア州のベランダ太陽光の法律でも、停電時にパネルは配線から切り離される。停電の夜に電気を使いたいなら、ためておく箱が別に要る。発電と蓄電は、同じ備えの別の部品だ。

次に見るもの

テスラは10月21日午後4時30分(米中部時間、日本時間22日午前6時30分)に、7〜9月期の Company Update を X で配信すると告知している。蓄電事業の売上と利益がどこまで伸びたか、家庭用と大型品の内訳に触れるかが、次に確かめられる点だ。国内では、設置が始まった家庭の事例と販売店の見積もりの水準が出てくるかを見たい。

ことば

  • GWh — ギガワット時。100万kWhにあたる電気の量の単位。Powerwall 3 の13.5kWhで割ると13.7GWhは約100万台分になるが、実際の導入量には電力会社向けの Megapack が含まれている。
  • パワーコンディショナー — 太陽光パネルや蓄電池の直流の電気を、家庭のコンセントで使う交流に変える装置。Powerwall 3 はこれを本体に内蔵し、壁に付ける機器の数を減らした。
  • 環境共創イニシアチブ(SII) — 国の省エネや蓄電池の補助事業を執行する一般社団法人。ここに機器登録されていることが、国の補助金を受けるための条件の一つになる。

停電の夜の明かりか、昼の太陽光を夜へ持ち越すことか。電気をためる箱を家に置くとしたら、あなたはそれに何を任せたいだろうか?

参照

あなたの暮らしで、最初に試せることは何でしょうか。