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ガソリンと灯油の補助1リットル50.7円、赤澤経産相が出口に言及

ガソリンと灯油の補助は1リットル50.7円。赤澤経産相が「出口」を含めて検討すると述べた。灯油1缶あたりの補助額と、家で見ておく数字を整理した。

ガソリンと灯油の補助1リットル50.7円、赤澤経産相が出口に言及のイメージ

この記事でわかること

  • 10月1日以降の燃料補助はガソリン・軽油・灯油・重油とも1リットル50.7円。ガソリン全国平均を170円程度に抑える仕組み
  • 赤澤経産相は10月6日、支援単価や措置の出口を含め、あり方を柔軟に検討すると述べた。時期と幅は示していない
  • 灯油18リットル1缶なら補助の分は900円強。支給単価は事業の公式サイトで毎週更新される

赤澤亮正経済産業相が10月6日の閣議後会見で、ガソリンや灯油の価格を抑える補助について、支援の単価や措置の「出口」を含めて、あり方を柔軟に検討すると述べた。10月1日以降の補助は、ガソリン・軽油・灯油・重油とも1リットルあたり50.7円で、50円を超える水準にある。

補助がどこかで縮めば、そのぶん店頭の価格が上がる。冬に灯油を使う家と、毎日クルマに乗る家にとって、いまの値段のうちどれだけが補助なのかは、知っておく価値のある数字だ。

会見の速報は「赤澤大臣、ロシア制裁強化とエネルギー対策を発言」で伝えた。ここでは、暮らしに直接かかわる燃料の補助を中心に読み直す。

店頭の値段に、1リットル50.7円が入っている

今回の措置は、中東情勢を受けて3月19日の出荷分から始まった。資源エネルギー庁の説明資料によれば、ガソリンの全国平均小売価格が170円程度を超える見込みになったとき、170円を超える部分を全額補助する仕組みだ。軽油・重油・灯油にもガソリンと同じ額が出る。補助は石油元売りや輸入業者に支給され、卸値を下げることで店頭の価格を抑える。

事業の公式サイトに載っている10月1日以降の支給単価は、次のとおりだ。

  • ガソリン、軽油、灯油・重油: 1リットルあたり50.7円
  • 航空機燃料: 1リットルあたり40.5円

店頭の全国平均を170円程度に抑えるための補助が50.7円ということは、仕組みどおりに読めば、補助がなければ1リットル200円を大きく超える水準にあるということだ。

会見で赤澤氏は、直近の支出実績として8月分を挙げた。月間の平均補助額は1リットル23.8円程度、支出額は約1,800億円程度だったという。その後、単価は2倍を超える水準まで上がっている。

「出口」を口にしたことの意味

記者は、1リットル50円を超える補助が続いた場合の財政負担と、持続可能性を質問した。赤澤氏は、各油種の消費量が年や季節で変わるため、今後の負担を正確に答えるのは難しいとしたうえで、与党から「中東情勢や支援策の持続可能性を勘案しつつ、政府として柔軟に対応すること」という提言を受けていると説明した。そして、支援の単価や措置の出口を含めて、支援のあり方を柔軟に検討していくと述べた。

いつ、どれだけ縮めるかは示していない。言えるのは、終わり方が検討の対象として公の場に出てきた、ということだ。補助が段階的に縮むなら、店頭の値段も段階的に上がる。

なお、この補助は電気料金には直接は効かない。事業のよくある質問によれば、一般に供給される電力の発電用燃料油は対象外だ。

灯油18リットルに、900円強

家計で数字が大きく見えやすいのは灯油だ。灯油にもガソリンと同じ1リットル50.7円が出ているので、18リットルのポリタンク1缶に換算すると、補助の分は900円強になる。冬のあいだ週に1缶を使う家なら、その額が毎週積み上がっている計算だ。

ここから家で決めておけることは、多くはない。

  • 毎週の単価を見る習慣をつける — 支給単価は事業の公式サイトでおおむね毎週更新されている。単価が下がり始めたら、店頭の値上がりが近いという合図になる
  • 燃料の使い道を一つずつ数える — 暖房を灯油に頼る部屋がいくつあるか、クルマで週に何リットル使うか。補助が縮んだときの影響は、量に比例する

補助の外側で、調達の話が進む

会見では、補助とは別の手当ても語られた。原油の輸送経路を変えたときに増える輸送費の差額への支援、輸送の保険機能の確保、パイプラインなど代替ルートの整備支援を盛り込んだ3つの法案が、10月2日に自民党の部会で了承されている。赤澤氏は臨時国会への提出に向けて準備を進めると述べた。10月8日にフィリピンで開かれる AZEC 閣僚会合では、アジアでの石油備蓄の強化について合意を目指すという。

補助が値段を抑える手だとすれば、こちらは燃料が届かなくなる事態を減らす手だ。どちらも、家の灯油タンクに届くまでには時間がかかる。

次に見るのは、事業の公式サイトに毎週載る支給単価だ。50.7円から動き始めたときが、出口の検討が数字に表れたときになる。

ことば

  • 支給単価 — 燃料1リットルあたりに国が石油元売りや輸入業者へ出す補助の額。卸値の引き下げを通じて、店頭の価格を抑える。週ごとに見直されている。
  • AZEC — アジア・ゼロエミッション共同体。日本が呼びかけた、アジアの国々とエネルギーの脱炭素や安定供給を話し合う枠組み。10月8日に閣僚会合が開かれる。

この冬、あなたの家で灯油やガソリンを使う量は、去年と比べて減らせるだろうか、それとも減らせないだろうか?

参照

あなたの暮らしで、最初に試せることは何でしょうか。