「量子コンピュータがBitcoinを破る」——このニュースが再び注目されている。
6.9Mコインが危険にさらされる可能性がある、と研究者は言う。自分のBTCは安全か?
【何が危険で、何が安全か】
危険なアドレスタイプ: ・P2PK(Pay to Public Key): 公開鍵がそのままオンチェーンに露出。量子攻撃に脆弱 ・再利用アドレス: 一度でも送金したアドレスは公開鍵が確定→脆弱
安全なアドレスタイプ: ・P2PKH(公開鍵ハッシュ)で一度も送金していないアドレス: 公開鍵が未開示のため、量子コンピュータがあっても攻撃できない ・SegWit / Taproot(bc1から始まるアドレス): 同様に公開鍵未露出なら安全
Deloitteの試算では、脆弱なアドレスに眠るBTCは約6.9M枚(総供給の33%)。多くはサトシのコインや初期マイナーのP2PKアドレスだ。
【タイムラインはいつか】
現在の量子コンピュータ(2026年時点)でBitcoinの暗号を破るには、数百万〜数十億の論理量子ビットが必要と推定される。現在の最先端は数千〜数万の物理量子ビットであり、エラー訂正を考えると「今すぐ危険」ではない。
Googleは2029年を「量子優位性のマイルストーン」として設定。本格的な暗号リスクは2030〜2035年のレンジで議論されている。
【業界の対応状況】
Bitcoin: BIP-361(量子耐性移行提案)がコミュニティで議論中。コンセンサスには至っていない。
Ethereum: Vitalik Buterinが2024年に「量子安全なウォレットへの移行計画」を提示。EIP検討中。
NIST(米国標準技術研究所): 2024年にポスト量子暗号(PQC)標準を正式承認(ML-KEM / ML-DSA等)。
【今すぐできること】
① 古いP2PKアドレス(1から始まるアドレスで過去に送金済み)からSegWitアドレスへ移動 ② コールドウォレットは新しいアドレスに定期的に移動(アドレス再利用をしない) ③ ハードウェアウォレットのファームウェアを最新に保つ
「まだ10年先の話」と言い切れるが、移行コストは今が最も安い。あなたのBTCはどのアドレスタイプで保管されているか、一度確認してみる価値はある。
🔗一次ソース Deloitte量子リスク分析: https://www.deloitte.com/us/en/insights/industry/financial-services/quantum-computing-bitcoin-risk.html NIST PQC標準: https://www.nist.gov/pqcrypto