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判断する AI の Jev 1.14、画像と長い文書を試験的に読めるように

判断に特化した AI モデル Jev の新版 1.14 が公開。画像・枠の型・長い文書を試験的に開いたが、同社は本番向けには保証しないと書いている。

判断する AI の Jev 1.14、画像と長い文書を試験的に読めるようにのイメージ

この記事でわかること

  • TypeSafe AI は10月14日、判断に特化した AI モデル Jev 1.14 を公開し、多言語の扱いが最も伸びた
  • 画像入力・位置を返す box 型・約4倍の長い文書を、試験的な設定として開いた
  • 同社は試験機能を本番には保証しないと明記。任せる場合も人が確かめる手順が要る

米国の AI 企業 TypeSafe AI は10月14日、判断に特化した AI モデル Jev の新版 1.14 を公開した。あわせて、画像の入力、画像の中の位置を返す新しい型、これまでより長い文書を扱う設定の3つを、試験的な機能として開いた。

Jev は文章を書く AI ではなく、渡した情報について「はい・いいえ」や点数のような決まった形の答えだけを返す AI だ。その道具が画像という目を持つと、身の回りのどんな判断を任せられるようになるのか。一方で、同社自身が「本番向けとしては保証できない」と書いている点も含めて見ていく。

1.14 で変わったこと

公式ブログによると、1.14 は全体として「少しずつ良くなった」版で、最も大きく伸びたのは多言語の扱いだという。いまは jev-preview という名前で試せる状態にあり、1週間後に標準の jev-latest が 1.14 に切り替わる。前の版の 1.13 もしばらく使え、廃止する前には60日前に知らせるとしている。

料金は入力100万トークンあたり0.042ドルで、出力は無料。この仕組みは 1.13 と変わらない。

試験的に開いた3つの機能

1つ目は画像だ。同社は、これまでの 1.13 も実は画像を読めたと明かし、判断の材料や指示の中に画像を差し込めるようにした。ただし「どのモデルも、文字だけのときより画像を交えたときのほうが成績が落ちる」とも書き、問いをできるだけ細かく分けて聞くよう勧めている。

2つ目は box という新しい答えの型で、画像の中の対象を囲む枠 (バウンディングボックス) を1つ返す。これまでの型が「この条件に当てはまるか」を答えるためのものだったのに対し、初めて判断以外を返す型になる。使えるのは 1.14 だけだ。

3つ目は長い文書だ。開発者向けの資料によると、通常は1回の依頼で約6万4,000トークンまでだが、設定を変えると約26万2,000トークン、つまり約4倍まで渡せる。料金は変わらないが、遅くなり、正確さも下がるとしている。

「本番には使わないで」と書かれた機能

3つの機能は、どれも「危険地帯 (danger zone)」と名づけた設定を自分で有効にしないと動かない。同社はブログで、これらの機能には「本番の用途に保証できないほどのばらつきが残っている」と書いた。自動化にはまだ向かないが、試して遊ぶには面白い、という位置づけだ。

個人や小さな事業で考えると、たとえば届いた請求書の画像が支払い済みのものかを判定させる、写真に写った不具合の場所を枠で示させる、長い契約書に途中解約の条項があるかを確かめさせる、といった使い方が見えてくる。ただ、いずれも間違えたときの影響が大きい判断だ。試験機能のまま任せきりにせず、結果を人が確かめる手順を残すことが前提になる。

確認できる次の点

次に見るのは、1週間後に jev-latest が 1.14 へ切り替わるときの、TypeSafe の開発者向け資料 (docs.typesafe.ai) のモデル一覧だ。画像や長い文書が試験機能のままか、通常の機能へ移るかがここに反映される。同社は、廃止の手順を定めた方針も近く公開するとしている。

ことば

  • バウンディングボックス — 画像の中の対象を囲む四角形の枠。左上と右下などの座標で表し、写真のどこに何が写っているかを機械に示させるときに使う。
  • トークン — AI が文章を読み書きするときの処理の単位。日本語の1文字とは一致せず、Jev では読ませた量のトークン数で料金が決まる。

手元の写真や書類のうち、AI に「はい・いいえ」で判定させてもよいものと、最後は自分の目で見たいものを、あなたはどこで分けるだろうか?

参照

あなたの暮らしで、最初に試せることは何でしょうか。