在宅介護向けの見守りカメラ「みまもりCUBE」を手がけるラムロックは10月29日、同製品の通販サイトへの不正アクセスについて調査結果を公表し、個人情報5,400件とクレジットカード情報190件が漏えいしたおそれがあると明らかにした。個人情報には、注文時にアップロードされた本人確認書類なども含まれる。
みまもりCUBE は、徘徊や転倒を画像で検知し、離れて暮らす家族にも知らせる在宅介護向けの機器だ。申し込みや支払いを、介護をする家族が担っている場合もある。自分の名前で買ったのか、親の名前で買ったのか。カードは誰のものだったのか。届くメールや書面の宛先を、家族の側で確かめておく話になる。
1年3か月、取られうる状態だった
ラムロックによると、2026年8月7日にサイトへ不正なプログラムが置かれているのを見つけ、同日にシステムを止めた。外部の専門機関によるフォレンジック調査で、2025年5月14日から2026年8月7日まで、個人情報を不正に取得されうる状態だったと分かった。原因は、サイトのシステムの一部にあった脆弱性だ。8月7日に福岡県警察、8月10日に個人情報保護委員会へ報告し、8月25日に最初の公表をしている。
漏えいのおそれがある情報は次のとおりだ。
- 個人情報 5,400件: 氏名、生年月日、住所、電話番号、メールアドレス、暗号化されたマイページのパスワードなど。注文時にアップロードされた本人確認書類なども含む
- クレジットカード情報 190件: 名義人名、カード番号、有効期限、セキュリティコード
カード情報の対象は、この期間にサイトでカード決済をした人だ。口座振替の口座情報はシステムに保存していなかったため、対象外としている。
ラムロックは、持ち出しを直接示す確定的な証拠は見つかっていないとしつつ、持ち出された可能性を完全には否定できないとして「漏えいのおそれ」として扱っている。5,400件は可能性が指摘された件数で、すべてで漏えいが確認されたわけではない。
解約した人にも連絡が届く
システムには、今は使っていない人の情報も一部残っていた。そのため、すでに解約した人も対象に含めている。10月29日からメールで個別に連絡し、届かなかった人には書面を順次送る。
親の見守りのために一時期だけ使い、もう解約した家族もいるだろう。心当たりがあれば、メールの迷惑メールフォルダも含めて見ておきたい。問い合わせ先は、フリーダイヤル 0120-927-760 (携帯・PHS からは 0948-92-3156)、メール privacy@ramrock-eyes.jp で、受付は月曜〜土曜の9時30分〜18時 (日曜・祝日を除く)。同社の FAQ も公開されている。
カードは替えられるが、書類は替えられない
カードについては、手を打つ道がはっきりしている。ラムロックはカード会社と組んで不正利用の監視を続けており、カードの差し替えを希望する場合、再発行の手数料を利用者が負担しないようカード会社に依頼している。セキュリティコードまで対象に入っている以上、明細を確かめるだけでなく、差し替えを選ぶのも一つの手だ。
難しいのは本人確認書類のほうだ。パスワードやカード番号と違い、書類に載っている氏名・生年月日・住所は、漏れたからといって作り替えられない。まずは自分の分にどの書類が含まれていたのかを問い合わせ窓口で確かめ、ラムロックやカード会社、公的機関を装ったメールや電話、SMS に情報を入力しないことが手元でできる守りになる。
同じパスワードをほかのサービスでも使っていれば、そちらを変える。みまもりCUBE のサイト自体のパスワードは、システムが止まっているため、再開時に改めて変更を求めるという。
次に確かめたいのは、ラムロックがサイトで出す再開の案内だ。対策の実装と外部の確認が終わってから再開するとしており、そのときにパスワード変更の手順も示される。
ことば
- フォレンジック調査 — 不正アクセスの後に、サーバーの記録や残された痕跡を専門家が調べ、いつ・何が・どこまで触られたかを突き止める調査。今回の「1年3か月」という期間もこの調査で分かった。
- セキュリティコード — カードの裏面などに印字された3〜4桁の番号。ネットでの支払いで本人確認に使われるため、番号・有効期限と一緒に漏れると、不正利用の危険が高くなる。
家族のために申し込んだサービスのアカウントは、誰の名前とカードで、いまどこに残っているだろうか?