国税庁は11月4日、e-Tax で不審な通信を検知したとして、確認のための機器メンテナンスに入り、e-Tax を使えない状態にした。翌5日にお知らせを更新し、必要な対応と安全性の確認を終えたとして利用を再開した。納税者の情報が漏えいしていないことは確認したという。
国税庁の窓口が止まるのは、10月22日に PHP の脆弱性への対応でホームページを止めて以来、2週間で2度目になる。今回は e-Tax そのものが使えなくなった。期限のある手続きを抱える人にとって、オンラインの窓口が止まる日は想定の外ではなくなりつつある。
告知の経過
国税庁のお知らせと公式 X の告知を並べると、経過は次のとおりだ。
- 11月4日19時の追記: e-Tax で不審な通信を検知し、確認のための機器メンテナンスを実施中。期間中は e-Tax を使えない。終了の時期は改めて知らせる
- 同日20時15分ごろ: 国税庁の公式 X が「【緊急】」として、メンテナンス中で e-Tax を使えないと告知
- 11月5日の更新: 必要な対応と安全性の確認が完了し、e-Tax の利用を再開。納税者の情報は漏えいしていないことを確認
お知らせは、再開した時刻を書いていない。不審な通信がどんなものだったのか、外からの攻撃だったのかにも触れていない。
10月22日の停止では、ホームページは閉じても申告書の作成コーナーと e-Tax の WEB 版は使えた。今回は e-Tax の利用そのものが止まり、止まっていた間は申告も納付も e-Tax からはできなかった。
期限のある手続きはどうなるか
今回のお知らせは、申告や納付の期限の扱いには触れていない。止まっていたのは4日から5日にかけてで、すでに再開しているので、止まっていた間に出せなかった手続きはいまから e-Tax で出せる。
ただ、期限の当日にオンラインの窓口が止まったら、と考えておく価値はある。書面での提出や税務署の窓口という経路は、e-Tax が止まっても残る。e-Tax が使えなかった時間帯と、出せなかった手続きを手元にメモしておけば、あとで税務署に相談するときの材料になる。期限の直前に手続きを詰め込まないことも、地味だが効く備えだ。
停止と再開の知らせの受け取り方
停止と再開の知らせは、国税庁のホームページと公式 X (@NTA_Japan) から出ている。窓口が止まったと報じられた直後は、「国税庁」を名乗る SMS やメールで、再設定や支払いを促すリンクが届くこともありうる。知らせの中身は、普段使っているブックマークから国税庁のページを開いて確かめるほうが確かだ。
次に確かめるのは、国税庁の「e-Tax再開のお知らせ」のページに、不審な通信の中身や止まっていた時間の説明が書き足されるかどうかだ。
ことば
- e-Tax — 国税の申告や納付、各種の申請をオンラインで行うための国税庁のシステム。所得税の確定申告から法人の申告まで使われ、止まると窓口や書面に頼るしかなくなる。
- 不審な通信 — ふだんとは違う接続やデータのやりとりのこと。不正アクセスの前触れの場合もあれば無害な場合もあり、見分けるために一度システムを止めて調べることがある。
オンラインの窓口が止まった日に、あなたは期限のある手続きをどの経路で守るだろうか?