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国税庁と e-Tax のホームページが停止、PHP の脆弱性対応で

国税庁と e-Tax のホームページが PHP の脆弱性対応で止まった。申告書の作成コーナーと e-Tax の WEB 版は使える。閉じている間に何ができて、何ができないか。

国税庁と e-Tax のホームページが停止、PHP の脆弱性対応でのイメージ

この記事でわかること

  • 国税庁は10月22日、PHP の脆弱性対応でホームページの一部を一時停止し、e-Tax ホームページもお知らせ画面に切り替わった
  • 申告書をつくる作成コーナーと e-Tax ソフト (WEB 版) は使えるが、タックスアンサーなど調べもののページは開かない
  • PHP は21日夜に修正版を公開し、IPA は更新までの間のサービス停止も選択肢に挙げている。再開時刻は未告知

国税庁は10月22日の11時半ごろ、公式 X で、PHP の脆弱性に対応するため、ホームページの一部のコンテンツやサービスを一時的に止めていると告知した。編集部が同日14時50分ごろに確かめると、国税庁ホームページと e-Tax ホームページはどちらも開かず、「表示することができません」というお知らせの画面に切り替わっていた。

一方で、所得税・消費税・贈与税の申告書をつくる「確定申告書等作成コーナー」は、いまも使える。税の手続きそのものが止まったのではなく、調べものと入口のページが閉じている状態だ。

止まっているページ、使えるページ

国税庁のお知らせ画面には、ホームページを表示できないことへのお詫びと、申告書の作成は作成コーナー (keisan.nta.go.jp) から利用できるという案内だけが載っている。e-Tax ホームページのお知らせ画面も同じ作りで、メッセージボックスなどの確認は e-Tax ソフト (WEB 版) からできると書き、個人向けと法人向けのログインページの URL を添えている。

編集部の確認では、作成コーナーと e-Tax ソフト (WEB 版) のログインページは開いた。開かなかったのは、国税庁ホームページの配下にあるページだ。税の仕組みを調べるときに使われる「タックスアンサー」もここに含まれる。

どちらの告知も、再開の見込み時刻は書いていない。不正アクセスや情報の流出があったかどうか、申告や納付の期限に影響があるかどうかにも触れていない。

前の晩に出た PHP の修正版

PHP は、ウェブページをサーバーの側で組み立てるときに広く使われているプログラミング言語だ。開発チームは日本時間の21日夜、深刻度の高い脆弱性2件を直した修正版 (8.5.12・8.4.27・8.3.36・8.2.35) を公開し、ウェブのリクエストを受けているすべての PHP の環境に危険があるとして、すぐの更新を求めた。

情報処理推進機構 (IPA) は22日、この2件を「PHP2Shell」と呼ぶ注意喚起を出した。悪用されると、遠隔の第三者に任意のコードを実行されるおそれがあるという。IPA は修正版への更新を第一に挙げたうえで、すぐに更新できない場合は、外部からのアクセスの遮断やサービスの停止も必要に応じて判断するよう求めている。

21日には、保育施設向けの連絡サービスやネットショップの作成サービスが予防のための停止に入ったことを、このサイトで取り上げた。そのときは各社が PHP を名指ししていなかった。今回は、国の税務の入口が、理由を PHP の脆弱性対応と明記して止まった。

閉じている間の段取り

申告書をつくる用事があるなら、作成コーナーに直接入れば足りる。e-Tax のメッセージボックスで通知を確かめたいときは、WEB 版のログインページから入る。

手間が増えるのは、調べものの側だ。様式の入手や、タックスアンサーで制度を確かめる作業は、ホームページが戻るまでできない。手引きを手元に保存していない人は、その日の作業を組み替えることになる。

もう一つ気をつけたいのは、入口の選び方だ。公式のページが開かない間は、検索結果や SMS、メールのリンクから「国税庁」を名乗るページに入るより、告知に書かれた URL か、普段使っているブックマークから入るほうが確かめやすい。直前の週には、公的機関を装う通知やメールの手口も続いていた。

次に確かめるのは、国税庁の公式 X (@NTA_Japan) と国税庁ホームページだ。再開の知らせと、停止の間に何が起きていたかの説明が出るとすれば、まずこの二つになる。

ことば

  • PHP — サーバーの側で動き、ウェブページを組み立てるプログラミング言語。行政から企業まで多くのサイトの裏側で使われているため、深刻な脆弱性が見つかると、関係のない業種のサービスが同じ日に止まることがある。
  • PHP2Shell — 10月21日に修正された PHP の2件の脆弱性 (CVE-2026-109618・CVE-2026-109619) の組み合わせの呼び名。悪用されると遠隔からコードを実行されうるため、更新までの間にサービスを止める判断が相次いだ。
  • 確定申告書等作成コーナー — 国税庁が運営する、画面の案内に沿って申告書を作るためのサイト。国税庁ホームページとは別の住所 (keisan.nta.go.jp) で動いていて、今回の停止の間も使えている。

公式のページが開かない日、あなたは手続きの入口をどこから確かめているだろうか?

参照

あなたの暮らしで、最初に試せることは何でしょうか。