ポータブル電源で知られる EcoFlow は10月15日、家の電気をまるごと支える据え置き型の電源 TITAN 5000 Plus と、増設用の電池 TITAN Extra Battery を公式 X で披露した。米国向けの製品ページでは予約を受け付けており、在庫が入りしだい出荷するとしている。
停電の夜に何をどれだけ動かせるか。家庭用の大型電源を考えるときの問いは、結局そこに行き着く。10月10日にこのサイトで取り上げた Anker の SOLIX S5000 に続き、5kWh 級の家庭用電源の選択肢が北米で一つ増えた。
公開された仕様
EcoFlow の製品ページと TITAN シリーズのページに載る主な数字は次のとおりだ。
- 容量: 5kWh から、増設で30kWh まで
- 出力: 7.2kW。太陽光と組み合わせると最大10kW
- 電圧: 120V と 240V の両方を出す米国の家庭の方式 (スプリットフェーズ) に対応
- 太陽光の入力: 最大8kW (4kW を2系統)
- 電池: リン酸鉄リチウム (LFP)
- 停電時の切り替え: 20ミリ秒未満
- 保証: 5年
増設電池 TITAN Extra Battery 単体の容量は、公式ページには書かれていない。何回の充放電に耐えるかの数字も見当たらない。
停電の夜に動かせるもの
EcoFlow は、動かせる家電の例として、3.5kW 級のエアコン、2.5kW の水のポンプ、1.8kW の電子レンジ、1.2kW の洗濯機、300W の冷蔵庫、110W のテレビを挙げている。7.2kW の出力があれば、このうち複数を同時に動かせる計算になる。
ただ、出力と容量は別の話だ。5kWh の電池で300W の冷蔵庫を動かし続けたとすると、単純な計算で約16時間。実際の冷蔵庫は常に300W を使うわけではないので持ちはもう少し延びるが、エアコンを一緒に回せば数時間で尽きる。何を最後まで残すかを先に決めておく必要がある。
日本の家で考えると
今回の発表は米国向けのページで、日本での発売には触れていない。日本の家庭の電気は100V と 200V の方式で、120V と 240V の米国の家とは仕組みが違う。仕様をそのまま日本の家に当てはめることはできない。
米国向けには早期予約の特典がある。50ドルのクーポンを先に払うと割引などが付く形で、受付は11月2日まで。設置サービスの値引きや、11月3日から12月31日までの分割払いの金利0%も用意する。従来型の家庭用蓄電システムより初期費用を約70%抑えられると同社は説明するが、比べる前提の金額は示されていない。
次に確かめるのは、EcoFlow の日本の公式サイトで TITAN シリーズの国内発売が案内されるかどうかと、米国向けの出荷が始まる時期だ。
ことば
- スプリットフェーズ — 米国の家庭で一般的な電気の方式。120V と 240V の両方を取り出せ、エアコンや乾燥機などの大きな家電は 240V で動く。日本の家庭は100V と 200V の方式になる。
- LFP (リン酸鉄リチウム) 電池 — リチウムイオン電池の一種。熱に強く長持ちしやすいとされ、家庭用の蓄電池や据え置き型の電源で広く使われている。
停電の夜、あなたの家で最後まで動かしておきたい家電は、どれだろうか?
