ポータブル電源の BLUETTI は、容量2.56kWh の新製品「Apex 200」を米国で11月4日に発売する。米国の公式サイトの製品ページが発売日を示し、同社の公式 X は、価格を3段階で設定し、11月4〜18日の早期価格を1,099ドルとすると告知した。
単体で冷蔵庫や照明、Wi-Fi を停電中に動かし、電池を足せば容量を増やせる、家の備えと車中泊の両方を狙った製品だ。仕様の数字を並べ、家の停電対策として何が足りて何が足りないかを考える。
公式ページの仕様
製品ページと注記から、主な数字を拾う。
- 容量: 2.56kWh
- AC 出力: 単体で連続3,200W。対応する増設電池をつなぐと最大3,600W
- 充電: 壁のコンセントから80%まで約45分 (最も速い充電モードでの社内試験の値)
- 太陽光の入力: 最大3,000W (高電圧2,000W と低電圧1,000W の合計)。80%まで約50分
- 増設: 増設電池 B300K (2,764.8Wh) か B500K (5,120Wh) を最大6台。B500K なら合計33.28kWh まで
- 並列: Hub A1 を使って本体を3台までつなぐと、合計の出力6kW・容量99.84kWh
- 重さ: 約27kg (59.5ポンド)。両手で持ち運ぶ前提
- キャンピングカー向けの TT-30R 出力と12V/30A の Anderson 出力を内蔵
停電時に自動で電池からの給電に切り替える UPS の機能もある。ただし初期設定では無効で、アプリで有効にする必要があり、切り替わるのは対応するコンセントにつないだ機器だけだと注記されている。
家の備えとして見ると
2.56kWh は、冷蔵庫と照明と Wi-Fi のような最低限の家電を、停電の間しばらく動かすための量だ。製品ページは、増設電池 B300K を足せば冷蔵庫の稼働を最大でおよそ3日、B500K なら最大でおよそ5日延ばせるとしている。いずれも社内試験の値で、つなぐ家電や使い方、気温で変わる。
増設の仕組みは、最初から大きな電源を買わずに始め、必要に応じて足していける点で、家の事情に合わせやすい。先に伝えた BLUETTI JAPAN の冷蔵庫向け電源 FridgePower が冷蔵庫1台に絞った備えだったのに対し、Apex 200 は家の何台かの家電と車での移動をまとめて受け持つ考え方だ。
買う前に確かめたいこと
ただし、今回の製品ページは米国向けで、家庭用の電圧も120V の米国仕様だ。日本で発売するかどうか、日本向けの価格や仕様は、このページには示されていない。
早期価格の1,099ドルは3段階の最初の価格で、それ以降の価格はこの告知からは読み取れない。増設電池や Hub A1、太陽光パネルは別売りで、容量を増やすほど費用も重さも足されていく。約27kg の本体は片手では運べず、置き場所も要る。UPS の切り替えも対応するコンセントに限られ、家全体を自動で守るものではない。
次に確かめるのは、11月4日の発売時に米国の公式サイトに出る3段階の価格と、BLUETTI の日本の公式サイトで Apex 200 の取り扱いが告知されるかどうかだ。
ことば
- UPS (無停電電源装置) — 停電を検知すると、つないだ機器への給電を電池に切り替える仕組み。パソコンや通信機器が止まらずに済むが、Apex 200 では初期設定で無効になっている。
- kWh (キロワット時) — 電気の量の単位。1kW の家電を1時間使うと1kWh になる。ポータブル電源の容量は、これで「どれだけの電気をためておけるか」を表す。
停電の夜にどの家電を止めずにおきたいか。その合計がどれほどの電気になるかを、あなたは一度でも数えたことがあるだろうか?
