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お名前.com デスクトップクラウドに不正アクセス、取引口座で不正操作の報告

FX の自動売買に使われてきたクラウドで、取引口座のログイン情報が不正に使われた可能性。影響の可能性は26,739台。使っていた人がいま変えることを整理した。

お名前.com デスクトップクラウドに不正アクセス、取引口座で不正操作の報告のイメージ

この記事でわかること

  • お名前.com デスクトップクラウドで、サーバー内の取引口座のログイン情報が不正に使われた可能性があると第2報で公表された
  • 影響の可能性があるサーバーは全プランで26,739件。全プランのサーバー停止が続き、再開時期は未定
  • 使っていた人は、取引ツールと口座のパスワードをこのサーバー以外の端末から変え、ログオフし、履歴と残高を確かめる

GMOインターネットは10月22日、Windows のデスクトップ環境をクラウドで貸す「お名前.com デスクトップクラウド」への不正アクセスについて第2報を出し、サーバー内に保存されていた取引口座のログイン情報が第三者に取得され、不正に使われた可能性があると公表した。影響の可能性があるサーバーは全プランで26,739件にのぼり、利用者からは取引口座で不正な操作があったとの報告が届いている。

GMOインターネットグループ 第2報 (2026年10月22日 16:59時点・経緯・影響範囲・お客様へのお願い)【重要】「お名前.com デスクトップクラウド」への不正アクセスに関するお詫びとお知らせ(第2報) | GMOインターネットグループ株式会社

自分のパソコンを付けっぱなしにせず、取引ツールをクラウドで動かし続ける。その手軽さは、口座の鍵を他社のサーバーに置くことと引き換えでもあった。このサービスを使っていた人がいま何をするか、公表文に沿って整理する。

2日で「閲覧の可能性」から「不正利用の可能性」へ

10月21日 4:00時点の第1報は、サーバー内の情報が閲覧された可能性があるとしつつ、閲覧された情報が悪用された事実は確認されていないと書いていた。翌日の第2報は、利用者から取引口座で不正な操作が行われたとの報告を受けていると書いた。公表された経緯は次のとおりだ。

  • 10月19日: 利用者からの問い合わせを受けて調査を始める
  • 10月20日: 一部の利用者のサーバー環境に、第三者による不正なプログラムが置かれているのを確認。新規申し込みとコントロールパネルを停止
  • 10月21日 4:00: 被害の拡大を防ぐため全プランのサーバーを順次停止し、第1報を掲載
  • 10月21日以降: 取引口座での不正な操作の報告を受け付け、関係する事業者に状況を共有
  • 10月22日: 警察に相談

侵入の経路と影響の範囲は、セキュリティ専門会社とともに調べている最中だ。26,739件は「影響の可能性がある」サーバーの数で、被害を受けた人数や金額は公表されていない。全プランのサーバー停止は続いており、再開の時期は未定とされている。

狙われたのは、サーバーに置いた口座のログイン情報

同社は2019年1月のリニューアル時に、このサービスが2010年7月の開始以来、FX の自動売買の用途を中心に延べ14万人に使われてきたと説明していた。主要な FX 会社の MT4 をあらかじめ入れたプランもあり、利用者は手元の端末からリモートデスクトップで接続して、クラウド上の Windows で取引ツールを動かす。

第2報が影響の可能性がある情報として挙げたのは、サーバー内に保存されていた情報で、取引ツールに保存された取引口座のログイン情報を含む。手元のパソコンを離れて動かす便利さの裏で、口座に入るための情報もそのサーバーの中にあった。クレジットカード情報を含む決済情報は、このサービスのサーバー上で保持していないと同社は説明している。

使っていた人が、いま変えること

第2報は「お客様へのお願い(至急)」として、次の対応を求めている。

  • 取引ツール (MT4/MT5 等) と取引口座のパスワードを変える。変更はデスクトップクラウドのサーバー以外の端末から行い、そのあとログオフ (セッションの切断) をする
  • 取引口座の取引履歴と残高を確かめる。身に覚えのない取引があれば、口座のある証券会社や FX 会社に連絡する
  • 口座のある会社が二段階認証を提供していれば、設定する
  • サーバー内にほかの ID やパスワードを保存していたら、それも変える。同じパスワードをほかのサービスでも使っていれば、あわせて変える

変更する端末を指定しているのは、不正なプログラムが置かれたサーバーの上で新しいパスワードを打てば、それもまた読まれうるからだと考えられる。変更のあとにログオフを求めているのも、古い情報で開いたままの接続を残さないためと読める。

ただし手間は小さくない。複数の会社に口座を持っていれば、その数だけ変更と確認が要る。二段階認証を用意していない会社もある。サーバーが止まっている間はそこで動かしていたツールも止まっており、その間の口座の状態は、口座のある会社のサイトやアプリで直接見るしかない。再開後に取引ツールをどう設定し直すかも、まだ案内がない。

便乗の連絡に注意し、確かめる先を決めておく

同社は、本件に便乗したフィッシングメールや不審な連絡、不審なサイトに注意するよう呼びかけ、パスワードやクレジットカード情報をメールや電話で尋ねることはないとしている。問い合わせの窓口はお問い合わせフォーム (help.onamae.com/contact) と電話 03-5456-2560 で、第1報によれば電話の受付は平日10:00から18:00だ。

同社は関係する事業者に、利用者への案内への協力も依頼している。次に見るのは、GMOインターネットグループのお知らせ欄に出る続報と、口座のある証券会社・FX 会社が出す案内だ。侵入の経路や再開の時期は、そこで初めて分かる。

ことば

  • MT4 / MT5 — MetaQuotes 社の取引ツール MetaTrader 4 と 5。自動売買の仕組みを組み込めるため、動かし続ける場所としてクラウドのサーバーが選ばれてきた。デスクトップクラウドにも、主要 FX 会社の MT4 を入れたプランがあった。
  • ログオフ (セッションの切断) — ログインしたままの状態を終わらせる操作。パスワードを変えても、古い情報で開いた接続が残っていれば使われうるため、変更とセットで求められている。
  • リモートデスクトップ — 手元の端末から、離れた場所のコンピューターの画面を呼び出して操作する仕組み。デスクトップクラウドの利用者は、この方法でクラウド上の Windows に入っていた。

便利さのために口座の鍵を預けている場所を、あなたはいくつ挙げられるだろうか?

参照

あなたの暮らしで、最初に試せることは何でしょうか。